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プロ野球16球団構想を考える ~日本全国球場行脚~ 第三回 関東・東北・北海道地方編

 無観客でのオープン戦が続いていますね。やっぱり応援の無いプロ野球は少し寂しいです。応援歌の存在は球場の臨場感や試合の流れ、選手のモチベーションにも関わってくる結構重要なファクターだと思うので、改めてスポーツ興行におけるファンの大切さというものを痛感させられています。3月20日のシーズン開幕の延期も決まってしまいましたが、この訳の分からないウイルスが終息し、普通にスポーツを楽しめるのはいつになるのでしょうか。今回は、プロ野球のエクスパンションを考える記事の第三回で、関東・東北・北海道地方の球場を巡ります。前回記事を読んでから、休日・余暇の暇つぶしにでもどうぞご一読を。

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1. 日本全国球場行脚ツアー(関東・東北・北海道地方編)

 前回・前々回と同様に、各地方の球場のデータを見ていきます。載せているデータの詳細は以下のようになっています。

最寄り駅からの徒歩時間:最寄り駅出口から時速4kmで歩いた時に球場までかかる時間

最寄り空港からの距離:近辺の主要な空港からの距離

近隣主要駅からのバス時間:球場最寄りの主要駅からバスを利用した場合に球場に着くまでにかかる時間(ある場合)

1h電車通勤圏内人口:電車あるいはモノレールを利用して1時間以内でその球場へ行ける市区町村の総人口

30min車通勤圏内人口:車を利用して30分以内でその球場へ行ける市区町村の総人口

球場名赤は現本拠地の球場、青は特定球団の準本拠地の球場、緑がどの球団の管轄でもない地方球場、そして紫が将来本拠地になる予定の球場になっています。それでは、どうぞ!

 

◇本拠地6 横浜スタジアム

所在地 : 横浜市 都市圏 : 横浜都市圏 使用球団 : 横浜DeNAベイスターズ

開場:1978年 収容人数:34,046人 グラウンド:ロングパイル人工芝

両翼:94.2m 中堅:117.7m 左右中間:111.4m フェアゾーン面積:9,472㎡ ファウルゾーン面積:3,000㎡ フェンス:5.0~5.3m

最寄り駅からの徒歩時間:降りてすぐ(関内駅/JR京浜東北根岸線)

最寄り空港からの距離:22.9km(東京国際空港)

近隣主要駅からのバス時間:30分弱(横浜駅前-市庁前/横浜市営バス)

1h電車通勤圏内人口:923.8万(横浜市 川崎市 横須賀市 鎌倉市 藤沢市 大和市 町田市 大田区 品川区 目黒区 港区 渋谷区 新宿区)

30min車通勤圏内人口:831.6万(横浜市 川崎市 横須賀市 逗子市 大田区 世田谷区 品川区 港区 千代田区 中央区)

公式戦試合数(2019シーズンまで):2568試合 ベイスターズ主催試合過去5年間平均観客動員数:28,221人(351試合)

横浜球団の40年来の本拠地。MLB草創期の名打者、ベーブ・ルースやルー・ゲーリックも訪れたことのある横浜平和球場の跡地にできた球場で、関東大震災以前の横浜公園球場時代と合わせると、開国後の野球伝来以来、実に100年以上の歴史を誇る日本屈指の野球に縁のある場所に位置する。川崎球場の集客力に限界を感じていた大洋が1978年に移転した。球場ステータスの通り今では狭い球場として知られているが、建設当時はプロの本拠地の中で両翼が最も広い球場だった。JR根岸線の他に横浜市営地下鉄とみなとみらい線が近くを通っており、12球団でも屈指のアクセスを誇る本拠地である。親会社が変わって改修が行われ、更に強くなってきたこともあり、5年前と比べると平均観客動員数が1万人程度増えている現在最もホットな球場東京五輪のメイン会場でもあり、日本が優勝でもすれば球場の歴史により一層の箔が付くので、無事開催され代表選手たちが金メダルを受け取る姿を見られることを祈りたい

 

◇本拠地7 明治神宮野球場

所在地 : 東京都新宿区 都市圏 : 東京都市圏 使用球団 : 東京ヤクルトスワローズ

開場:1926年 収容人数:31,805人 グラウンド:ロングパイル人工芝

両翼:97.5m 中堅:120m 左右中間:112.3m フェアゾーン面積:9,679㎡ ファウルゾーン面積:2,910㎡ フェンス:3.3m

最寄り駅からの徒歩時間:7分(外苑前駅/東京メトロ銀座線)

最寄り空港からの距離:19.0km(東京国際空港)

1h電車通勤圏内人口:1242.7万(足立区を除く東京23区 武蔵野市 三鷹市 調布市 狛江市 川崎市 川口市 市川市 浦安市)

30min車通勤圏内人口:1063.2万(大田区・足立区を除く東京23区 武蔵野市 三鷹市 調布市 狛江市 府中市 国立市 稲城市 市川市 浦安市 船橋市)

公式戦試合数(2019シーズンまで):3589試合 スワローズ主催試合過去5年間平均観客動員数:26,407人(333試合)

開場以来、六大学野球や東都大学野球の主要球場として使用されている野球の聖地。1964年からはスワローズの本拠地であり、年間300試合以上が行われている最も稼働率の高い球場である。チームの成績が安定していないためにあまり印象は無いが、ここ5年の平均観客動員数増加率はDeNAに次ぐ2位であり、周囲の野球熱は上昇しつつある。東京五輪後には明治神宮外苑地区の再開発も計画されており、2027年には現在の秩父宮ラグビー場の跡地に新しい神宮球場が開場する予定(※)のため、歴史のあるこの場所で野球が見られるのもあと10年くらいと言ったところ。新ボールパーク構想を軌道に乗せるためにも、この神宮球場で「打って抑える」野球を追究し、常勝球団となる地盤を作っておきたい。

※2020年1月末時点で4年遅れて2031年完成となることが発表されている

 

◇本拠地8 東京ドーム

所在地:東京都文京区 都市圏 : 東京都市圏 使用球団 : 読売ジャイアンツ

開場:1988年 収容人数:約46,000人 グラウンド:ロングパイル人工芝

両翼:100m 中堅:122m 左右中間:110m フェアゾーン面積:9,692㎡ ファウルゾーン面積:2,755㎡ フェンス:4.24m 屋根の高さ:62m

最寄り駅からの徒歩時間:降りてすぐ(後楽園駅/東京メトロ丸ノ内線)

最寄り空港からの距離:20.2km(東京国際空港)

1h電車通勤圏内人口:1778.9万(東京23区 武蔵野市 三鷹市 調布市 狛江市 東久留米市 清瀬市 小金井市 川崎市 所沢市 川越市 富士見市 志木市 朝霞市 和光市 戸田市 蕨市 さいたま市 川口市 八潮市 三郷市 流山市 松戸市 市川市 浦安市 船橋市 習志野市)

30min車通勤圏内人口:1397.2万(東京23区 三鷹市 調布市 狛江市 稲城市 朝霞市 和光市 戸田市 蕨市 さいたま市 川口市 八潮市 三郷市 市川市 船橋市)

公式戦試合数(2019シーズンまで):3073試合 ジャイアンツ主催試合過去5年間平均観客動員数:44,316人(321試合)

後楽園球場の代替球場として後楽園競輪場の跡地に開場した、日本初の全天候型多目的スタジアム。現在は読売ジャイアンツの専用球場であるほか、パ・リーグ各チームの東京主催試合も開催される。近年のパ・リーグ主催試合でも平均35,000人程度の動員数を記録しており、東京でのパ・リーグ人気も徐々に熱を帯びている。2000年からはMLBの開幕戦も度々開催されている。昨年引退を表明したイチローの挨拶を満員の野球ファンが"待っていた"のは記憶に新しい。電車で1時間の範囲だけで23区や川崎市、多摩地域東部、埼玉県南部、千葉県西部の市から1700万人を超えるファンを見込めるアクセス面は国内最高と言え、昭和時代からの絶大な巨人人気を支えるプロ野球のメッカとして申し分ない。将来的に老朽化が深刻化してきたとしても、この立地を手放すのはなかなか難しいのではないだろうか。パークファクターを見ると本塁打が出やすく球場の狭さが物議を醸すことも多いが、統一球の導入に伴う近年の球場縮小化の流れを見るに昭和末期にしてかなり理想的な球場設計がなされていたことが分かる。何だかんだ言っても、日本を代表する野球場である。

 

◇本拠地9 ZOZOマリンスタジアム(千葉マリンスタジアム)

所在地:千葉市 都市圏 : 千葉都市圏 使用球団 : 千葉ロッテマリーンズ

開場:1990年 収容人数:30,118人 グラウンド:人工芝

両翼:99.5m 中堅:122m 左右中間:116.3m フェアゾーン面積:10,322㎡ ファウルゾーン面積:3,860㎡ フェンス:3.3m ※ホームランラグーンとサブマリン・シート設置前の数値

最寄り駅からの徒歩時間:18分(海浜幕張駅/JR京葉線)

最寄り空港からの距離:41.1km(東京国際空港)

1h電車通勤圏内人口:201.2万(千葉市 大網白里市 習志野市 船橋市 浦安市)

30min車通勤圏内人口:445.9万(千葉市 四街道市 八千代市 習志野市 船橋市 市川市 松戸市 浦安市 江戸川区 江東区)

公式戦試合数(2019シーズンまで):1895試合 マリーンズ主催試合過去5年間平均観客動員数:21,218人(353試合)

1992年から千葉に拠点を移したロッテの本拠地。球団名もこの時にオリオンズからマリーンズへと一新している。フェアゾーンもファウルゾーンもかなり広い上、埋立地で浜風の影響をもろに受けるため、長らく本塁打が出にくい球場としてロッテの打者を苦しめていたが、昨年のホームランラグーンの設置でようやくホームランバッターも活躍できる球場となりそうである。弱点はアクセスの悪さで、最も近いJR海浜幕張駅でも徒歩15分弱の距離にあり、その影響で千葉市街地から約30分、船橋からは1時間弱もかかってしまう。そのため1時間で電車で行ける範囲にある市の総人口は都心近郊にしては少なく200万程度に留まっているとはいえ近年トップクラスに野球観戦人口が増えている球場の一つなので、今後も幕張のランドマークとして千葉県民を惹きつけてほしい。

 

◇本拠地10 メットライフドーム(西武ドーム)

所在地:所沢市 都市圏 : 東京・多摩都市圏 使用球団 : 埼玉西武ライオンズ

開場:1979年 収容人数:32,725人 グラウンド:人工芝

両翼:100m 中堅:122m 左右中間:116m フェアゾーン面積:10,286㎡ ファウルゾーン面積:2,393㎡ フェンス:3.2m 屋根の高さ:64.5m

最寄り駅からの徒歩時間:降りてすぐ(西武球場前駅/西武狭山線)

最寄り空港からの距離:58.8km(東京国際空港)

1h電車通勤圏内人口:518.3万(所沢市 入間市 飯能市 狭山市 川越市 新座市 さいたま市 清瀬市 東村山市 東大和市 東久留米市 小平市 立川市 国分寺市 西東京市 小金井市 武蔵野市 三鷹市 練馬区 豊島区)

30min車通勤圏内人口:228.6万(所沢市 入間市 狭山市 清瀬市 東村山市 東大和市 武蔵村山市 瑞穂町 東久留米市 小平市 立川市 昭島市 福生市 羽村市 国分寺市 国立市 日野市 小金井市)

公式戦試合数(2019シーズンまで):2653試合 ライオンズ主催試合過去5年間平均観客動員数:24,122人(335試合)

埼玉県南西部の狭山丘陵に1979年に屋外球場として開場。1999年に工期約2年をかけた屋根が架設され"ドーム球場"となっているが、スタンドと屋根の間は開いているため虫や鳥、雨の出入りも自由であり、実質的には屋根付きの屋外球場と言ったところだろう。内陸の丘陵地に位置するため春先や秋は寒く、シーズン佳境の夏場はドーム化の影響もあり殊更に蒸し暑いという過酷な条件下でのプレーが迫られる球場になっており、選手からの評判も芳しいとはとても言えない。1時間で球場に行ける西武線沿線の13市2区だけで300万人程度を計算できる立地は強みだが、池袋から40分、大宮・浦和からは乗り継ぎもあるため1時間以上かかるなど都心部や保護地域であるはずの埼玉県の大部分からのリンクが非常に悪いのが難点。球場周りの観光スポットが少ないことも課題であるため、球団に居てくれる選手や球場に来てくれるファンのために今度の大改修でより魅力あるボールパークに変身することを期待したい。

 

△準本拠地2 埼玉県営大宮公園野球場

所在地:さいたま市 都市圏 : さいたま都市圏 使用球団 : 埼玉西武ライオンズ

開場:1934年 収容人数:20,500人 グラウンド内野:クレー舗装 外野:天然芝

両翼:99m 中堅:122m 左右中間:111.5m フェアゾーン面積:9,875㎡ ファウルゾーン面積:2,894㎡

最寄り駅からの徒歩時間:24分(大宮駅/JR・東武鉄道・埼玉新都市交通)

最寄り空港からの距離:53.3km(東京国際空港)

近隣主要駅からのバス時間:20分弱(大宮駅東口-大宮サッカー場前/国際興業バス)

1h電車通勤圏内人口:488.2万(さいたま市 川越市 上尾市 桶川市 北本市 鴻巣市 伊奈町 蓮田市 久喜市 白岡市 宮代町 杉戸町 春日部市 越谷市 川口市 蕨市 戸田市 新座市 北区 豊島区 野田市)

30min車通勤圏内人口:400.3万(さいたま市 上尾市 桶川市 伊奈町 蓮田市 久喜市 白岡市 春日部市 蕨市 戸田市 和光市 朝霞市 新座市 志木市 富士見市 ふじみ野市 北区 豊島区 文京区 千代田区)

公式戦試合数(2019シーズンまで):50試合 ライオンズ主催試合過去5年間平均観客動員数:17,039人(15試合)

西武球団が2008年に球団名に"埼玉"を入れてからの準本拠地。大宮駅からは19分とやや遠いが、所沢市周辺と多摩地域北東部を主要保護地域とする西武ドームとは保護地域があまり重なっておらず、さいたま市周りの市町から400万人を超えるファンを呼べる立地にある。そのため西武とは別の球団の本拠地としてのポテンシャルも十分あると言えるが、収容人数が2万人強と少なく、ライト側外野席裏にサッカー場(Jリーグ・大宮アルディージャの本拠地)があり増席するスペースも無いため、現実的には現12球団と同規模の新球団の誕生は難しいと思われる。動員数は17,000人程度で安定しており野球熱は十分にある地域なので、西武としてはこれからも主催試合を続け、埼玉県民の心を掴みたいところだ。

 

◯本拠地候補球場13 上毛新聞敷島球場(群馬県立敷島公園野球場)

所在地:前橋市 都市圏 : 前橋都市圏

開場:1932年 収容人数:20,934人 グラウンド内野:クレー舗装 外野:天然芝

両翼:99.1m 中堅:122m 左右中間:115.9m フェアゾーン面積:10,270㎡ ファウルゾーン面積:2,525㎡

最寄り駅からの徒歩時間:57分(JR群馬総社駅)

最寄り空港からの距離:135.0km(東京国際空港)

近隣主要駅からのバス時間:30分弱(前橋駅-森林管理局前/関越交通)

1h電車通勤圏内人口:35.5万(前橋市 吉岡町)

30min車通勤圏内人口:91.1万(前橋市 高崎市 玉村町 藤岡市 吉岡町 榛東村 渋川市)

公式戦試合数(2019シーズンまで):38試合 過去5年間平均観客動員数:15,512人(8試合)

前橋市にあるプロ開催規格の球場。両翼の拡大などの大規模改修を施した2010年以降はプロ野球の公式戦が毎年行われている。電車や車で手軽に行ける地域の総人口は90万程度と新潟と同程度だが、前橋駅から約5キロとかなり遠く最寄りのJR群馬総社駅からも徒歩50分程度と遠すぎるためか、動員数はそれほど伸びていない。空港からのアクセスも調べた球場の中ではダントツの最下位であり、一軍の本拠地として機能するとは言い難いだろう。ただ本塁打、ヒットの出やすい楽しい球場ではあるので、年一のイレギュラーな舞台として今後も野球ファンを沸かせてほしい。

 

◇本拠地11 楽天生命パーク宮城(宮城球場)

所在地:仙台市 都市圏 : 仙台都市圏 使用球団 : 東北楽天ゴールデンイーグルス

開場:1950年 収容人数:30,508人 グラウンド:天然芝

両翼:100.1m 中堅:122m 左右中間:116m フェアゾーン面積:10,267㎡ ファウルゾーン面積:2,207㎡ フェンス:2.5m(左中間1.65m)

最寄り駅からの徒歩時間:8分(宮城野原駅/JR仙石線)

最寄り空港からの距離:21.4km(仙台国際空港)

近隣主要駅からのバス時間:約8分(仙台駅-楽天生命パーク宮城/シャトルバス)

1h電車通勤圏内人口:134.1万(仙台市 名取市 岩沼市 多賀城市 塩竈市 松島町)

30min車通勤圏内人口:138.2万(仙台市 名取市 岩沼市 多賀城市 七ヶ浜町 塩竈市 利府町)

公式戦試合数(2019シーズンまで):1414試合 イーグルス主催試合過去5年間平均観客動員数:23,927人(334試合)

楽天の本拠地元々は戦後占領時の1950年に建設された歴史ある球場。1973年から1977年までは、当時東北地方では初のナイター設備を整えた球場であったこともあり、東京スタジアム(荒川区、1972年に閉鎖)を失い本拠地を転々としていたロッテオリオンズの暫定本拠地として公式戦を30~40試合ほど行っていたことがある。楽天の新規参入時に観客席やスコアボードなどを含めた全面的な大規模改修を施し、さらに2015年シーズン後には大規模改修時に人工芝としていたフェアグラウンドに天然芝を敷き、新たに導入した左中間の公園席に"動く観客席"として観覧車を設置するなどしたことで現在は日本を代表するボールパークへと進化している。JR仙石線の駅が近くにあり、中心駅である仙台駅からも徒歩20分程度とそれほど遠くないアクセス面も素晴らしい。電車で1時間以内に球場に来れる市町の総人口は130万人程度と12球団最下位だが、昨年の平均動員数は初めて26,000人を超えており、球団としても積極的に補強を行っていく方向性を示したことで野球ファンは着実に増えてきている。エクスパンションを推し進める他の地域からすれば成功例として一つのバロメーターになる球場

 

◯本拠地候補球場14 こまちスタジアム(秋田県立野球場)

所在地 : 秋田市 都市圏 : 秋田都市圏

開場:2003年 収容人数:25,000人 グラウンド内野:クレー舗装 外野:天然芝

両翼:100m 中堅:122m 左右中間:116m フェアゾーン面積:10,286㎡ ファウルゾーン面積:4,258㎡

最寄り駅からの徒歩時間:89分(JR秋田駅)

最寄り空港からの距離:22.4km(秋田空港)

近隣主要駅からのバス時間:25分程度(秋田駅西口-こまちスタジアム前/県立プール線)

1h電車通勤圏内人口:0.0万

30min車通勤圏内人口:30.6万(秋田市)

公式戦試合数(2019シーズンまで):41試合 過去5年間平均観客動員数:14,824人(9試合)

日本海に臨む秋田市にある比較的新しい球場。東北地方の中では秋田県は福島県とともに地方開催試合の多い県であり、1949年に秋田市営八橋球場で秋田県初の公式戦が行われて以来、134試合が行われている。現男鹿市の南秋田郡若美町出身の落合博満氏の出身地である影響は大きいだろう。こまちスタジアムの開場後では楽天のほか、秋田市出身の石川雅規投手が所属するヤクルトが主催試合をほぼ毎年行っている秋田駅から徒歩80分近くと非常に遠いため、バス(秋田中央交通の県立プール線)の利用が欠かせない。そのためか動員数はまちまちであり1万人を割ることもあるが、ヤクルト対巨人のカードでは2万人を超える観衆を集めることもある。アクセス面の悪さから本拠地としてのポテンシャルは低いが、野球熱は非常に高い地域

 

◇本拠地12 札幌ドーム

所在地:札幌市 都市圏 : 札幌都市圏 使用球団 : 北海道日本ハムファイターズ

開場:2001年 収容人数:41,138人 グラウンド:ショートパイル人工芝

両翼:100m 中堅:122m 左右中間:116m フェアゾーン面積:10,286㎡ ファウルゾーン面積:3,803㎡ フェンス:5.75m 屋根の高さ:68m

最寄り駅からの徒歩時間:11分(福住駅/札幌市営東豊線)

最寄り空港からの距離:39.4km(新千歳空港)

近隣主要駅からのバス時間:50分弱(札幌駅前-札幌ドーム/北海道中央バス)

1h電車通勤圏内人口:195.9万(札幌市)

30min車通勤圏内人口:202.0万(札幌市 恵庭市)

公式戦試合数(2019シーズンまで):993試合 ファイターズ主催試合過去5年間平均観客動員数:28,990人(293試合)

札幌市が所有するドーム球場2002年の日韓W杯のために建設された、日本で唯一サッカーと野球を行うことができる球場である。開場以来Jリーグ・コンサドーレ札幌の本拠地であり、日本ハムの2004年からの本拠地。野球は移動式サッカーステージを屋外に追い出した後、他のドーム球場と同様に人工芝を敷いて行うが、札幌ドームの場合は月1~2回コンサドーレの試合を挟むためか芝の厚みが薄く、選手の身体への負担が大きいのが最大の難点。競技の性質の違いもあるが、天然芝で適度にメンテナンスが施されているサッカー場部分とは明らかな差がある。12球団一となってしまった球場の広さも現代野球にマッチしていないアクセス面も良好とは言えず、最寄りの福住駅まで徒歩11分、札幌市街地までは30分ほどかかってしまう。これに加えて使用料が高く、グッズの利益率が低いとあれば日本ハム球団が出ていくのもやむ無しだろう。とは言っても、移転後に黄金期を迎えたファイターズを支えた北海道随一の球場であることは確かなので、2016年以降緩やかに減ってきている動員数だけはどうにか維持し、札幌の野球熱を冷めさせないようにしたい

 

◆本拠地予定地 ES CON FIELD HOKKAIDO

所在地:北広島市 都市圏 : 札幌都市圏 使用予定球団 : 北海道日本ハムファイターズ

開場予定:2023年 収容予定人数:約35,000人 グラウンド:天然芝

最寄り駅からの徒歩時間:26分(北広島駅/JR千歳線)※工期7年を要する新駅建設計画も進行中

最寄り空港からの距離:28.5km(新千歳空港)

1h電車通勤圏内人口:218.5万(北広島市 札幌市 恵庭市 千歳市)

30min車通勤圏内人口:14.6万(北広島市 南幌町 長沼町 恵庭市)

日本ハムの新本拠地である「北海道ボールパーク」建設予定地JR北広島駅から徒歩25分、札幌駅からはJRと徒歩で約40分というアクセス面は現時点では弱点と言えるが、ボールパークに直結する新駅建設計画が順調に進めば札幌市街地から15分程度という立地になり、12球団でもトップクラスのアクセスを誇る球場になりうる。工期7年という長い年月を要する新駅設置については賛否あるかもしれないが、年200万人以上の人を集める可能性のあるプロ野球ビジネスを考えると大いに意義がある事業だと思われる。車では札幌から20km程度とやや遠いものの、電車で1時間以内で球場付近まで行ける市の総人口では現時点で札幌ドームを上回っており本拠地としてのポテンシャルも決して低くない。ボールパークエリアは今年5月に着工予定で、周辺のインフラ整備など北広島市が抱える課題は果てしなく多いが、球団と協力して夢あるボールパークを完成させてほしい

 

△準本拠地3 スタルヒン球場(花咲スポーツ公園硬式野球場)

所在地:旭川市 都市圏 : 旭川都市圏 使用球団 : 北海道日本ハムファイターズ

開場 : 1932年 両翼:95m 中堅:120m 左右中間:113.5m フェアゾーン面積:9,798㎡ ファウルゾーン面積:3,589㎡

最寄り駅からの徒歩時間:36分(JR新旭川駅)

最寄り空港からの距離:19.1km(旭川空港)

1h電車通勤圏内人口:34.4万(旭川市 比布町 当麻町)

30min車通勤圏内人口:34.5万(旭川市 鷹栖町 比布町)

公式戦試合数(2019シーズンまで):64試合 ファイターズ主催試合過去5年間平均観客動員数:17,289人(9試合)

旭川市の野球場。北海道日本ハムの準本拠地である。現在の愛称は旭川で育ったプロ303勝の大投手、ヴィクトル・スタルヒンにちなむ。旭川市民の野球熱は熱く、人口33万の都市でありながら24,000人におよぶ動員数をここ10年でも数回記録している。平均動員数と実際に球場に行ける市町の総人口から見ても20人に1人程度は実際に現地に観に行っている計算になり、これはおそらく日本の球場の中でもトップである。これまでの64公式戦中153本塁打が出ている全国屈指の打高球場でもある。天国のスタルヒンへ向けて、今年は何本のアーチが架かるだろうか。

 

2. 終わりに

 以上で球場行脚の旅は終わりですが、最後にまとめとして今回対象にした全球場の比較やMLB、KBOの球場、球団との比較の記事を書きたいと思うので、是非ご期待を。それではまた次回。

 

3. 参考サイト

NPB.jp 日本野球機構

YAKYUJO.com: 古今東西の野球場について

乗換案内、時刻表 - Yahoo!路線情報

MapFan - 地図・ルート検索

白地図 テクノコ,NIPPON outline maps

プロ野球Freak